テザー社のパオロ・アルドイーノCEOは20日、X(旧Twitter)上で、同社がAI機能を搭載したモバイル仮想通貨ウォレットの開発を進めていることを明らかにした。
ウォレット技術は同社のオープンソースウォレット開発キット「WDK」と分散型AIプラットフォーム「QVAC」を基盤とする。開発を主導する首席ソフトウェアエンジニアを現在募集中だという。
アルドイーノ氏によると、このウォレットはビットコイン(ライトニングネットワーク経由も含む)、USDT、米国向けステーブルコインUSAT、金担保型トークンXAUTの4資産のみに対応する。
同氏はQVACによる「ローカルプライベートAI統合」を強調し、ユーザーのデバイス上で直接AI機能が動作することでプライバシーと自己管理性を重視した設計となる見込みだ。また、ウォレットの新規作成画面とみられる製品の内部スクリーンショットも公開した。
WDKは2025年10月にオープンソース化されたウォレット開発ツールキットで、開発者が完全な自己管理型ウォレットを構築できる基盤を提供する。
一方、QVACは2025年5月に発表された分散型AI開発プラットフォームで、クラウド接続を必要とせず、ユーザーのデバイス上でAIモデルを実行することを可能にする。
テザー社はこれら2つの技術を組み合わせることで、中央集権的なプラットフォームに依存しない次世代のウォレット体験を目指している。
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