仮想通貨決済企業のリップルは12日、スイスの仮想通貨銀行AMINA銀行と提携し、同行の顧客向けにリップル決済(Ripple Payments)を通じたほぼ即時の国際送金サービスを提供すると発表した。
スイス金融市場監督機構(FINMA)の規制を受けるAMINA銀行は、リップルのライセンス付きエンドツーエンド決済ソリューションを導入する欧州初の銀行となる。
今回の提携により、顧客は従来の決済インフラに依存することなく、シームレスに資金を移動し、より効率的に取引を決済できるようになる。これにより、取引の高速化、コスト削減、信頼性と透明性の向上が実現される。
リップルの英国・欧州担当マネージングディレクターであるキャシー・クラドック氏は、「AMINA銀行との提携により、同行はデジタル資産イノベーターが従来の金融インフラに参入する入口として機能できる」と述べた。
「当社のライセンス付き決済技術を通じて、AMINA銀行の顧客に法定通貨とブロックチェーンシステム間の重要な橋渡しを提供している。これにはリップルUSD(RLUSD)やその他のステーブルコインを使用したシームレスな決済、および複数通貨での迅速な支払い機能へのアクセスが含まれる」と強調した。
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両社の協力関係は今回が初めてではない。AMINA銀行は2025年初頭、リップルのステーブルコインRLUSDのカストディおよび取引サービスを世界で初めて提供する銀行となっており、既に緊密な関係を築いていた。
今回のリップル決済導入により、両社の提携はステーブルコイン保管からクロスボーダー決済へと拡大し、より包括的なものとなる。
リップルによると、同社の決済ネットワークは世界の外国為替市場の90%以上をカバーし、処理額は950億ドル(約14兆円)を超えるという。
リップルのライセンス付き決済ソリューションは現在、オーストラリア、ブラジル、ドバイ、メキシコ、シンガポール、スイス、米国で利用可能となっている。
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