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テザー社、AI事業に本腰 大規模公開データセットとAIアプリをリリース

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ステーブルコイン大手のテザー社は24日、STEM(科学・技術・工学・数学)分野に特化したAI(人工知能)モデルの学習用として、大規模データセット「QVACジェネシスI」のリリースを発表した。

同時に、プライバシー重視のローカルAIアプリ「QVACワークベンチ」も立ち上げている。テザー社のテクノロジー部門Tether DataのAI研究チームQVACによる取り組みだ。

同社のパオロ・アルドイノCEOは、「インテリジェンスは集中化されるべきではない」として、次のように説明している。

テザー社はAIがますます少数の企業によって学習、ホスティング、管理されるようになる中、「QVACジェネシスI」は、科学研究の発展のためにオープンで高品質なデータを提供することで、その力を人々に取り戻したいと述べた。

これは、AI学習用に作成された史上最大規模の合成データセットだ。410億テキストトークンの膨大なコレクションであり、高精度なSTEM分野に特化した言語モデルの構築を支援するように設計されている。

なお、「テキストトークン」とは、AIモデルがテキストを理解および生成するために使用する最小単位の文字列のことだ。AIモデルは、QVACジェネシスのデータセットで学習することで、単語だけでなく、それらを結びつける関係性や論理も理解することができる。

テザー社によると、教育コンテンツ向けに特別に構築され、厳密に検証された初の公開データセットだ。現在の公開学習データセットでは対応しきれない主要なSTEM分野を包括的にカバーしている。

データセットは、多段階の生成・検証プロセスを用いて作成されており、AIモデルが推論、問題解決、批判的思考を行うのに役立つトレーニングリソースとなっている。アルドイノCEOは、次のように自信を示した。

さらに、テザー社はコンシューマー向けアプリ「QVACワークベンチ」をリリース。スマートフォン(現在はアンドロイド、iOSは数日以内に対応予定)とデスクトッププラットフォーム(Windows、macOS、Linux)で動作するものだ。

AIモデルとのやり取りは、ユーザーのデバイス上でローカルに保持されるため、データは100%プライベートに保たれる。

また、「委任推論」と呼ばれる独自の機能も提供しており、ユーザーはモバイルのアプリとデスクトップアプリをピアツーピアで接続することで、自宅やオフィスのワークステーションのパワーとリソースを最大限に活用することが可能だ。

テザー社は、USDTで知られる世界最大のステーブルコイン発行企業である。投資やAIなど様々な分野に事業を多角化しており、今年の利益は2.3兆円に達する見込みとされる。

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