「イーサリアムには押し目買いの傾向」CoinSharesが先週の資金流動結果を公開
暗号資産(仮想通貨)投資企業CoinSharesでリサーチ部門のトップを務めるジェームズ・バターフィル氏は20日、先週におけるETFなどのデジタル資産投資商品全体への資金フローは、約5.1億ドル(約770億円)の純流出だったと公表した。
原資産を銘柄別に見ると、資金の大部分はビットコイン( BTC )の投資商品から流出している。バターフィル氏は、イーサリアム( ETH )の投資商品では押し目買いが見られたが、ビットコインの投資商品に相殺されたと指摘した。
まず、以下のグラフがデジタル資産投資商品全体への週ごとの資金フロー。前週までは資金が純流入していたが、今回は純流出に転じた。
バターフィル氏は、先週の資金流出には、米中対立激化への懸念が引き起こした10日のバイナンスにおける強制清算(ロスカット)が大きく影響したと指摘。一方で、オンチェーン投資家の方が弱気になったのに対し、投資商品市場では影響は大きくなかったと説明した。
関連: バイナンス、大規模ロスカットのユーザーに455億円相当救済金を配布
このイベント後のデジタル資産投資商品全体の資金フローは、今回のレポート執筆時点では合計約6.7億ドル(約1,000億円)の純流出だとした上で、影響は大きくなかったとの見方を示している。なお、仮想通貨運用企業Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者も、プロの投資家の多くが10日以降の相場急落に反応していないと指摘していた。
関連: 「仮想通貨市場へのトランプ関税ショックの影響は一時的」Bitwiseが3つの判断基準を公開
そして、デジタル資産投資商品の銘柄別の資金フローは以下の通り。イーサリアムや XRP 、ソラナ( SOL )などの投資商品には純流入しているのに対し、ビットコインの投資商品からの純流出が際立っている。
バターフィル氏は、ビットコイン投資商品への年初来の純流入額は約293億ドル(約4.4兆円)であると説明。2024年の約417億ドル(約6.3兆円)と比較すると、流入ペースが鈍化していると指摘した。
アルトコインについては、上述した通りイーサリアムに押し目買いの傾向があることを指摘。特に、レバレッジ2倍のイーサリアム投資商品への1週間の純流入額が、過去最大だったと説明している。
また、XRPとソラナの投資商品のローンチに対する期待の高まりも確認されたと述べた。これは米国における現物ETFのことを指しているとみられる。
他には、国別に資金フローを比較した表は以下の通り。先週は米国での資金流出が多かった。
関連: イーサリアムの価格と将来性を解説|今後の注目ポイントと中長期の成長シナリオ
アマゾンAWSの大規模障害、コインベースやロビンフッドにも影響
アマゾンAWSの障害で仮想通貨取引所コインベースや取引アプリのロビンフッドに一時不具合が発生した。集中型クラウドへの依存リスクが改めて浮き彫りになった。...
パンプファン、ミームコインローンチ市場を再び支配 日次1.5億円収益維持=報道
ミームコインローンチパッドのパンプファンが市場シェア95%を獲得し独占状態に。市場低迷下でも日次1.5億円の収益を維持。圧倒的な卒業数と強固な回復力を示す。...
ユーザー数5500万人突破、Web3ソーシャルインフラ「UXLINK」のCEOが描くマスアダプションへの道
UXLINK CEOローランド・サフォー・ンタゲ氏の独占インタビュー。Telegram基盤で5500万ユーザーを抱えるWeb3ソーシャルインフラの戦略と日本市場への期待を聞いた。...