アルトシーズン到来か、ETH・BTC比率急騰が示唆するシグナルとは
仮想通貨オンチェーン分析プラットフォームCryptoquantの16日の分析によると、イーサリアム( ETH )とビットコイン( BTC )の価格比率が過去5年間の最低水準から一週間で38%急増し、仮想通貨市場でイーサリアムがボトムを打った可能性が高まっている。この動きは2020年1月以来の最低水準からの反発であり、歴史的に見てETH/BTC比率のこうした底打ちはアルトコインシーズン(アルトコイン全般の上昇相場)の先駆けとなることが多いと見られる。(以下はCryptoquantの分析レポート内容)
イーサリアムは最近、ETH/BTC MVRV指標に基づき2019年以来初めてビットコインに対して「極端な過小評価ゾーン」に突入した。同様の状況が見られた2017年、2018年、2019年の後には、イーサリアムがビットコインを大幅にアウトパフォームする期間が続いており、強い平均回帰の可能性を示している。
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また、需要指標を見ると、イーサリアムの現物取引量対ビットコインの相対比率が先週から急上昇し、0.89と2024年8月以来の最高水準に達した。これは投資家がビットコインと比較してイーサリアムへのエクスポージャーを増加させていることを示唆し、2019年から2021年にかけてイーサリアムがビットコインを4倍上回るパフォーマンスを示した時期にも同様の現象が見られた。
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ETF(上場投資信託)を通じたイーサリアムへの投資も活発化している。ETF保有比率は4月下旬から急上昇しており、ETFによるイーサリアム購入の急増を示している。この増加傾向は、最近の『ペクトラ』アップグレードや好ましいマクロ環境などの要因によるイーサリアムのアウトパフォーマンス期待を反映していると考えられる。
さらに、取引所流入データによれば、2025年5月時点でイーサリアムの取引所流入比率は2020年以来の最低水準まで低下。これはイーサリアムが現在、ビットコインと比較して売り圧力が大幅に軽減されていることを示し、相対的にイーサリアムに対して楽観的なシグナルと見なされている。需要増加と売り圧低下の組み合わせにより、イーサリアムの相対的な底入れとアルトシーズン到来の可能性が高まっているという。
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